キャッシュポジションと「心の安定」の関係:暴落でも続けられる割合の決め方
要点(30秒サマリー):キャッシュは“余り”ではなく戦略資産。
①生活防衛費(6〜12か月)→ ②下落許容度(-15%/-30%)→ ③性格(損失回避傾向)の順に決めると、売らずに続けられる投資になる。
長期投資の最大の敵は「暴落」そのものではなく、暴落時に自分を守れない設計です。キャッシュポジション(現金比率)は、期待リターンを下げる“足かせ”ではなく、心を安定させる保険。正しく持てば、下げ相場で慌てて売ることも、勝ち相場で焦って買い増すことも減ります。
キャッシュは「安心の源泉」:3つの効き目
- 心理の安定:評価損を見ても“生活は守られている”と判断できる。
- 機会への弾:下落時に計画的に買い増しできる(待機資金)。
- 家計の連続性:想定外の出費でも積立を止めずに済む。
割合の決め方テンプレ(コピペOK)
- 生活防衛費:月支出 × 6〜12か月(家計や職の安定度で調整)
- 下落許容度:「-15%なら平常心」か「-30%でも耐える」かを自己申告
- 性格補正:損失に弱いなら +5〜10% 現金を厚めに
目安チャート
前提 | キャッシュ目安 | リスク資産目安 |
---|---|---|
下落許容 -15%/損失に弱い | 40〜50% | 50〜60% |
下落許容 -20%/普通 | 30〜40% | 60〜70% |
下落許容 -30%/強め | 15〜25% | 75〜85% |
「投入ルール」を数式化して迷いを消す
現金は持つだけでは不十分。投入ルールがあると、下げ相場でぶれません。
- 段階買い:直近高値比 -10% 到達で待機資金の25%、-20%で25%、-30%で25%…
- 時間分散:毎月固定日(給料日翌日など)に定額を投下。相場観は不要。
- 復帰条件:月足の移動平均が上向きに転じたらキャッシュを5〜10%縮小。
家計との接続:止めないための「二層構造」
積立を止めると複利が壊れます。二層構造にすると継続しやすいです。
- 層1:固定積立(新NISAの定額・自動)—景気に関係なく続ける。
- 層2:裁量積立(暴落時の追加)—段階買いのルールで発動。
よくある誤解
キャッシュは“もったいない”のでは?
暴落時に売らない権利を買っていると考えます。結果としてトータルの損失を抑制。
現金を厚くするとリターンが落ちる?
短期の期待値は下がりますが、途中離脱の確率が下がることで長期リターンの実現可能性はむしろ上がります。
関連リンク(学びを深める)
実行チェックリスト(今日から)
- 月支出を算出し、生活防衛費6〜12か月分を決める
- 自分の下落許容度(-15/-20/-30%)を宣言
- 段階買いの配分表をメモに固定(-10%ごとに25%など)
- 積立の固定日を決め、口座で自動化する
無料特典:お問い合わせの方に、「キャッシュ比率フォーマット(入力式)」と「暴落時アクションシート」(PDF)をお渡しします。
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